オンライン握手会に関して思うこと


「オンライン握手会」が今話題になっている。
オンラインだし、ただ話すだけだし、そもそも握手しないし、とツッコミどころ満載なんだが、割とこっちの方がいいと思った。



まず、ひとつに身体の接触がなくなること。

まぁこれは言わずもがな、コロナウイルスの感染で身体に触れると色々と問題になる。
それに、アイドルは見ず知らずのヲタクの手を握りたいと思うだろうか。
いや、思わない。
確かに、ヲタク側は

この触れ合っている時間が俺の一番の幸せなんだ

と仰るキラキラヲタクがいるかもしれない。

が、どんなにピュアなアイドルだって内心少しくらいは嫌がっていると思う。
これが現実なんだよ、ヲタクさん。
最近は、某OGが卒業したと思えば、IT社長と8月くらいに結婚するし、某OGは某アイドルの曲をTikTokで踊る世界だぞ?

楽になれよ、ヲタクども……

アイドル達自身も秋元康大先生を完全に好きになれない理由、第1位が恐らく握手会を考案したからだ。

ヲタクの手に触れてまず何がある?

何もメリットが浮かばない。
ヲタクからしてみれば、憧れのアイドルと握手するということは、実質セックスなんてバカげた童貞みたいなことを思っているだろうが、アイドル自身からしてみれば、

あれ、私何してんだろう

と虚無感を与え続けてしまうのがオチである。

なので、"握手"という無意味な行為は、金輪際やめにして欲しい。

ふたつはお互いにとって移動のストレスが無くなる。

これは割とデカい。
アイドルは前日、某音楽番組の生放送終わりに、新幹線か何かで地方の握手会会場に行くなんてざらにある。
無かったとしても、多忙を極める彼女達は、身体的にも精神的にも、ストレスは募っていくだろう。

一応触れておくが、ヲタクにとっても辛い。
ミニライブはなるべく前列で観たいが為に、始発で電車に乗り、会場へ行く。
そこからミニライブまでの時間を、また別のヲタクと談笑しながら乗り過ごさなくてはいけない。
それに加えて、特に坂道Gの会場は多すぎて、ヲタクにとってもストレスが溜まる。
まだ、スクランブル交差点の方がマシだ。
ワラワラと湧き出るゴキブリの如く、ヲタクたちは会場の中へと行進していく。
この時の会場は地獄だと思ったら、ミニライブ終了後の本番、握手会。
もうこの日でヲタク辞めたくなる。
ミニライブで腰は限界、更に握手会に行くなら、その腰を引っ提げて、たった数秒推しとお話をする。
身体的に限界である。

それにアイドルにとっても、ヲタクにとっても、移動費等が浮くし、いいんじゃないか?と思う。

三つは、人件費や会場費も浮く。

これは主催者側の利点。
剥がしと呼ばれるスーツを着た男たちも極力雇わなくていい(この人達からしたら雇われないのでデメリットかもしれないが)し、会場も用意する必要がなく、事務所だったりでオンライン握手会をすることも出来る。
その余ったお金でより質の高いものを用意できるかもしれない。
それもこれもは全て運営さん次第なんだが。

デメリットとすれば、CDが売れない。

これが一番のデメリットではないかと思う。
48や坂道などのグループは、CDと別に握手会が付属されている。
それを目当てに買うヲタクが殆どだが、ないとなれば、買う人は急減するだろう。

また、ヲタク側からしてみれば、生のアイドルに会えないというのはデメリットかもしれない。

"会えるアイドル"をコンセプトに48や坂道グループはこれまでやってきた。
それが無くなるというのは致命的な傷にはなりえるかもしれない。

最後に、電波が悪ければ終わるということ。

お互いの通信環境はいい所にしましょう。

いろいろ考えてみたが、握手会って凄いものだなと思った。

それをやろうと考えついた秋元康も凄いし、それをやってのけるアイドル達も凄いし、数秒を楽しみに何時間も並ぶヲタクも凄い。

握手会って俯瞰的に見ると、意味がわからない。

ただ、ハマる人はどんどん金と時間を落としていく。
僕はそれが気持ち悪いと感じるようになって、それから握手会で握手することはなくなった。
そのお金を自分に投資して、何かで直接アイドルたちと有名になった方が効率がいいじゃんと考えるようになった。

でもそういう考えになった今だけど、やっぱりみんな凄いと感心した。
それだけ夢中になれるものがあるってことに尊敬してしまうのだ。


最後にどんな形であろうと、アイドルたちとヲタクたちが熱狂し合える場所が、これから先もっと増えるようにと願うばかりである。


ちょっといいこと言った、てんさいでした。