男子も女子も見ないでください、オカマやオナベの方だけ見てください。


ある日のこと。
俺の友達と話している時に、なぜか性事情を話してきた友達。

「1か月前くらいからオナホール買ってん」

は?


相手は俺の友達の中でも、トップクラスに外見が良くて、とても純粋で天然なやつでした。
性事情なんて、自分からは滅多に話さないやつでした。

だが、しかし。
何度目を擦ってみても、彼でした。
目が充血するくらい擦っても、その彼でした。
俺は次に耳を疑いました。

耳鼻科に行ったほうがいいのか?

自問自答するうちに、彼は話を続けました。


「一応俺、探究心あるから。」

は?

探究心あるからの一言でそのピュアなキャラが取り戻されると思ったのか?
なんだお前は、オナニー界のインディ・ジョーンズか?
お前がいつの間にかオナホールソムリエになっていた時、どう生きればいいんだ。
友達にオナホソムリエおんねんって紹介できない。
更に、彼は「ひとつなぎの大秘宝」がオナホールであると信じているかのように目を見開いて言った。


「1か月前からオナホ使ってんねんけど、初回は気持ちよすぎてすぐイッちゃってんけど、もう最近になってからは最長…う〜ん1時間くらいは持つかな?」

は?

お前さっきから何言ってんだ?
オナニーのし過ぎで完全に頭のネジ10個くらいとんでんじゃねえの。
初回は気持ちよすぎてすぐイッちゃったの情報要らねえよ。
そりゃ仮によ、仮に。
超かわいい女の子がさ、初回は気持ちよすぎてすぐイッちゃったなんて言ったら、そりゃそそられるかもしれねえよ?
でも、目の前には意識高い系ストイックなイケメンだぜ?
嫉妬と憎悪で(放送禁止用語)しそうになっちゃったわ。
それに、なんだ最長1時間持つかなって。
1時間もセックスすると疲れるだろうが。
すまん、そこは童貞だからよくわからんかった。


その後も彼の性事情話を延々と聞かされた。
帰宅して、スマホを触った俺はamazonに行っていた。
指は勝手に動いていた。
オナホールを買い、ウォーマーを買い、コンドームを買い、ローションを買った。
しかも、Amazonプライム会員なのでお急ぎ便で。
俺の指何してんだ。
こんなものを使って自慰をするなんて、アイツのようになるだけじゃないか。
お急ぎ便、勝負するか?この早漏の俺と。
どっちが先にたどり着けるか勝負するか?ァ?

翌日。

インターホンが鳴った。
見るからに、配達員は女の人だった。
おい、俺はセクハラで訴えられるんじゃないか?
先述のオナホール初心者セットを手に俺の家に来るんだろ?
もう紛れもないセクハラじゃねえか。
と思いながら、判子を押した。

しかし、Master of Onanieであるてんさい。
実はオナホ童貞だった。
こんなおもちゃ、本当のアレじゃないだろう。
じゃあ買わなくていいだろう。
そう思っていたが、まさかここで破られるとは。
少しばかりのワクワクを片手にコンドームをつけ、ローションをつけ、オナホに挿入した。

その刹那。
自分の部屋に居たはずの自分の周りがお花畑になっていた。
ん?ここは?
疑問に思っていると、上から天使が降りてきた。
フランダースの犬の最終話に出てくる小さい赤ちゃんの天使。
あれ?俺死んだのか?
股間から先に浮いて、その後から身体も引っ張られた。
そのまま天使に導かれ、どんどん空に迫っていく。
あ、光が…眩しい。

気がつけば、お花畑だった場所が自分の部屋に元通りになっていた。
挿入する前の股間のムズムズした感覚もすっかり取れていた。
あれ?これまさか。

そのまさかだった。
オナホールから抜くと、コンドームの中から、大量のリトルてんさい達が産声を上げていた。

あにー?やってる〜^^

そう言ってるかのように聞こえた。

おい……これバケモンじゃねえか……

カイジの「悪魔的だ……」は、この状況の為にある名言じゃないかと思った。
そのまま、天使に天国へ連れて行ってくれと願ったが、やはり天使は来なかった。

オナホール、いやブラックホールとでも言うべきか。
皆に告ぐ、こいつは悪魔だ。
君たち、男子軍が一度これを使えば、猿になっちまう。
だが、しかし。
快感もまた悪魔。
君たちがこいつを使うかどうかは君たち次第だ。
小泉進次郎なら間違いなくそう言うだろう。
ファティマ第3の予言って、絶対「オナホールが気持ちよすぎる、気をつけろ」ってことだろう。


皆さん、てんさいが毎日更新を辞めたとしたら、それはテクノブレイクで死んだ。
そう思ってくれて構いません。



てんさいでした。