ゴマキ似の清楚系上司とぼくの切なくも愛おしいラブストーリー(?)
皆さんは先輩や上司というものに憧れはあるだろうか。
少女漫画にもそう、少年漫画にもそう、AVにもそう、どこかに先輩や上司がいた。
ダイヤのAでの御幸先輩や結城先輩たち。
ハイスクールD×Dのリアス先輩や朱乃先輩たち。
鬼滅の刃での鱗滝左近次。(もはや上司ではないが)
また、お兄さん、お姉さんに憧れているキャラクターや人物なんて星の数ほどいた。
僕もその1人だ。
エヴァンゲリオンのミサトさん良いなあ…と思ったし、ハイキュー!!烏野高校の3年、澤村大地さん達とバレーやりたいです…と安西先生に言いたかった。
そんな僕だが最近会社に入社した。
入社と言っても雇用形態はアルバイトだが…
4月の初旬から研修授業を受け始めていた。
仕事内容の勉強をして次々と日が経っていた。
だが、ある日。
いつも授業を担当してくれていた天パのドルヲタ上司とは違っていた。
性別がまず違った。
しかも顔がものすごく綺麗だった。
世界面食い選手権優勝者の僕としては内心ガッツポーズしていた。
顔の系統で言えばゴマキの顔を優しく優しくしたような感じ。
それを見た僕はいつもとは違い、背筋を真っ直ぐ立て、授業に最大限の集中力を使った。
今年20とは思えないほどのピュアさである。
少し気になっているお姉さんに(しかもまだ1:1で話したことも無いくせに)良く思わせようと必死である。
だが、特にその日は何も無く過ぎていった。
それから2週間後。
4月も終わりを迎えようとする頃である。
僕は発熱で休んでいた日の補講に来ていた。
朝だるいな〜といつものオフィスの席に座っていると、入口から例のGoddess superior authorities(女神の上司)がやって来た。
『おはよう〜』
「おっおっおっ…おはようございますぅ……」
脳内でトム・ブラウンの髪長い方(布川)が俺の頭を叩いた。
ダメ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!
叩かれた(妄想)の頭をさすりながら上司が席に座るのを目で追う。
『今日一日、岩見くん担当するからよろしく』
「はっは…はい…よろしくお願いぃしますぅ……」
ダメ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!
布川にまた叩かれた僕は、正気に戻るのに時間がかかった。
あれ…?今日一日担当する……へ?
神様は俺に味方したのか?いや上司が女神なんだから…ってややこしいな!!
自問自答を脳内で繰り返すうちに上司から
『岩見くんってバンド好きなん?』
「えっ…好きですけど……」
『え〜!そうなんや〜私UVERworld好きやねん』
UVERworld…UVERworld…UVERworld………
UVERworld!!!!!!!!!!!
UVERworld(ウーバーワールド)は、日本の6人組ロックバンド。愛称は「UVER」など。2000年結成。所属事務所はPOWERPLAY。レーベルはソニー・ミュージックレコーズ傘下のgr8!records。公式ファンクラブは「Neo SOUND WAVE」である。
(Wikipediaより引用)
UVERworld好きでよかった……
TAKUYA∞に憧れてランニングしてて良かった…
UVERworldの熱いMCに1人涙した夜があって良かった…
それからというもの、補講に入るまでの数分間ずっとUVERworldの話をした僕たち。
その時間がすぎる速さは光の速さくらい。
楽しいな…これってまさか恋なのか!?
上司は特に何も思ってないだろうけど、俺は彼女が好きなのか…!?
そんな気持ちに右往左往しながらも、補講は終盤に来ていた。
『これはXXで、○○だから……』
家庭教師が生徒に勉強を教えて…みたいな距離感の近さ。
これイケないことでも始まるんじゃないかとドキマギしていた僕。
そんな僕の視線は何故か彼女の左手に目がいった。
知りたくはなかった事実を知ってしまった。
彼女の左手の薬指には純銀の指輪が嵌められていた。
ジ、エンドオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!
テセウスの船のみきおがそう僕に叫んだ、そんな気がした。
その後の仕事内容は全く手につかなかったのは言うまでもない。